「英語の授業における平和教育と新英研の役割」 池田真澄 (都立拝島高校) 菊地恵子 (大東文化大学他) |
概要 ![]() キーワード: 新英研、NETA(新英語教育研究会)、平和教育、教師による自主教材、内容重視、 生徒の自己表現 |
親愛なる先生方へ 私は強制収容所の生存者です。 私の目は、人間が目撃してはいけないものを見てしまいました。 学問のある技師たちが作ったガス室。 教育のある医者たちに毒殺された子どもたち。 訓練を受けた看護婦に殺された幼児たち。 高校や大学出の人たちに撃たれ焼かれた女の人や赤ん坊たち。 だから私は教育に疑いを持っています。 先生方にお願いがあります。 生徒たちが人間的になれるよう援助してあげてください。 みなさんの努力によって、 学問のある怪物や熟練した精神異常者や教育のあるアイヒマンが 生み出されるようなことは、絶対あってはなりません。 読み、書き、算盤は、 それらが子どもたちをより人間的にするときにのみ、 大切なものになるのですから。 ![]() |
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1.新英研とは |
[ p. 91 ]
2.大会の紹介 10の分科会 |
[ p. 92 ]
3.9.11テロとアフガニスタン報復についての授業 |
戦争は答にならない。 私たちの悲しみは戦争を求めていない。 戦争をしても愛する者が帰ってくるわけではない。 ..............................
* 戦争はいけないと思うが、悲しみは首謀者の死がないと治まるものじゃないと思 う。 *「戦争がいけない」と一方的に見るのは身内を殺された人は嫌だと思う。でも戦争は意味がないと思う。 (*は戦争をやや肯定する意見)3.3 この実践の後、アメリカ人の友人から米国のある高校の生徒たちによる宣言文を紹介 された。それは以下に抜粋するように、テロへの報復ではなく平和的な解決法を希求する 想いを力強く述べた感動的な文章だ。私はこれも英語の時間に生徒たちに紹介した。
世界の市民のみなさん、 私たち新世代の者たちは、世界中のみなさんに、ここ合衆国での多くの人たちの考えや意見、気持ちを表し、私たちの視点をお伝えするためにこの手紙を書いています。 今回の悲劇に対する私たちの指導者たちの行動が、ここに住む多くの人たちの気持ちとは大きな対照をなしていることを、どうか知ってほしいのです。 私たちは2年前に、「戦争のない世界・持続可能な環境ヘイゼル・ウルフ高校」というたれ幕をつくりました。9月11日に私たちは、その幕を再び学校の外に掲げました。 9.11の悲劇に対して、真に平和的な方法で対処するべきだと信じるからです。................. 9.11はテロであり、犯罪です。それに対して、憎しみに盲目にされることなく、報復ではなく愛で報いて世界を驚かせようではありませんか。平和へのカギは、相互理解にあるはずです。 ヘイゼル・ウルフ高校生徒 2001年9月27日 (菊地訳 全文は英文を参照) |
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4. まとめ |
新英研のホームページ(大会等に関してもここからリンクしています) http://www.shiramizu.org/~sineiken/ |